Metal Allergy
金属アレルギーとは
金属による接触皮膚炎と全身型金属アレルギーがあります。
- 金属による接触皮膚炎:特に夏など、汗と共に金属がイオン化して溶けだして接触皮膚炎を生じます。
- 全身型金属アレルギー:食べ物に含まれる金属や歯科金属が溶け出すことにより体内に吸収され発症します。特に、手足の水疱を伴う湿疹(汗疱状湿疹)や全身の強い痒みを伴う湿疹(痒疹)が多く見られます。
原因
- 金属による接触皮膚炎
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金属はアクセサリー、コイン、時計、革製品、セメント、ステンレス、塗料など多くのものに含まれ、汗などで溶けでた金属が皮膚炎を起こします。
- 全身型金属アレルギー
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ニッケル、クロム、コバルトなどはチョコレート、ココア、豆類、香辛料、貝類、胚芽などに多く含まれています。一方歯科金属は金・ニッケル・アルミニウム・スズ・鉄・マンガン・銀・亜鉛・パラジウム、金、水銀、錫などを含有することが多く、時にニッケル、クロム、コバルトなども含むこともあります。これらの金属は体内に吸収され、汗、乳汁、涙、尿そして糞便中に排泄されます。その金属が生体内に吸収され血液循環し、汗として皮膚表面に排泄され皮膚炎を発症します。特に汗腺の密度が高い掌や足の裏へ症状が好発すると思われます。
治療
治療は、まずその金属含有物との接触の回避を計ること、該当する金属を多く含む食品の摂取制限をします。合わせて、抗ヒスタミン薬の内服およびステロイド外用薬で症状の沈静化をはかります。